やぁみんな、元気かい?
オレは半年間の失業者生活に終止符を打ったところさ!
ところでドメイン代って何のお金? サーバー代ってなんなの?って聞かれたことはないか?
そんな時にできる例え話を書いてみようと思うんだ。
ホームページを作るまで
IT関係の人以外に、ホームページってどうやって作ってるか分かる?って聞いた時に、「あれって人間が作ってるの?」というとんでもない質問が返ってきたことがある。
実体の無いものだから、誰かが手を動かして作っているなんて事を想像できないのかもしれない。その返答をした人は、機械が勝手に作っているとでも思ったのだろう。
実際にホームページが出来上がるまでには様々な工程があり、もちろん全て人間が行っている。
一般的な企業サイトを例にすれば、ざっくりと以下のような過程がある。
- 企画(ディレクター&お客さん)
- ドメイン購入(ディレクター )
- サーバー用意(プログラマー or インフラ屋)
- ラフ(ディレクター or デザイナー)
- デザイン(デザイナー)
- コーディング(デザイナー or プログラマー)
- プログラミング(プログラマー)
- 納品(ディレクター)
一連の流れを全て一人で行える人もいるかもしれないが、基本的には複数人の人間が制作に関わっている。
しかし、こういう説明を行っても、なぜドメインの購入にお金が必要なのか? なぜデザインにお金を払う必要があるのか?と、わけの分からない疑問を持つ人はいる。
そういう人が理解しやすいように、ホームページの制作を家を建てる話に置き換えてみようと思う。
その1 企画 ~どんな家にしたいのか話しあおう~
最初に行うのは企画だ。
家に例えると、どんな家にしたいのかという事を決める必要がある。そう考えてもらえればわかると思うんだが、これはお客さんがメインで考える話だ。
自分が作りたい家を全く想像しないで家を建てる人は居ないだろう。
制作会社に家を作ってくださいとだけ言っても無理な話だ。具体的にどういう家を作りたいのかというイメージがないと、そもそも話が進まない。
しっかりと建てたい家のイメージを固めてから動き出そう。
その2 ドメイン購入 ~住所を決めよう~
ドメインの購入というのは住所を登録するようなものだが、実際には家に名前を付けるという表現の方があっている。
これは無料で行うことはできず、1年に1回お金を払う必要があるのだが、役所に払う手数料とでも考えてもらえればいい。
登録の手数料は非常に安いのだが、役所に登録する手間を代行するという事で、制作会社が手間賃を取るのが一般的だ。
節約したいのであれば自分で登録してもいいが、慣れていないと非常に難しい。
その3 サーバー用意 ~土地を用意して地盤工事をしよう~
サーバーというのは一番意味が分からない物のようで、説明をするのが非常に難しい。
これは、土地の用意と地盤工事という感じで覚えてもらえればいい。
小さい家を建てるのなら小さい土地、大きい家を建てるのなら大きい土地、沢山の人に来てほしいので地価の高い幹線道路沿い(CDN)とか、色々な要求があると思う。サーバーの用意は単純な松竹梅では無いことが多い。
土地の用意と同時に、基礎のコンクリート作成も行う。基礎がなければ家を建てることができないし、母屋の他に納屋(DBサーバーとか)を作りたいとか変わった要求がある場合は、この時点で完全に決定していないといけない。
母屋を建てるスペースしか確保していないのに、あとから納屋を作ってくれという話になれば、追加の土地を用意する必要があり、予想外な出費になってしまう。
企画の段階できっちりと決めておこう。
その4 ラフ ~設計図を確認しよう~
次にラフなんだが、この作業は非常に重要で、決して軽視してはいけない工程だ。家の設計図を確認するという感じでいい。
この設計図が決まってしまうと、あとは工事に入るため後戻りできないという事だ。
それにも関わらず、工事が始まってから設計図を変えてくださいという要求をする人が非常に多い。
もちろんそれは出来るかもしれないが、場合よっては作っている家を全て壊すような状況になり、最悪の場合は追加の費用を請求される事になる。
設計図の確認は念入りに行おう。
その5 デザイン ~内装工事~
デザイン作業というのは、家の目につく部分の全てに関係する。外壁の色から屋根の色、玄関ドアの色からキッチンの素材まで、ありとあらゆる部分に関係してくる。
もちろん企画やラフの段階で決まっているものにそって行うのだが、中にはプロのデザイナーが用意したものに素人目線でケチをつけてくる人がいる。
例えば、モノトーンで落ち着いた配色の家デザインしていたのに、キッチンだけ金ピカの百式仕様にしてくれという話だ。もちろん本人がそういう意味不明な配色が好きなのであればそれでいいが、家に来たお客さんはどう思うだろうか?
プロの意見に従った方が良いものができる場合がほとんどだし、そういう話は企画やラフの段階でしておく必要がある。
その6 コーディング ~建築~
コーディングは家の建築という表現であっているだろう。
この作業を行う人のレベルが高い場合、窓の開き方やカーテンの開き方まで、細かい指示を行うことができる。
この段階まで進むと、もう追加や変更は出来ない状況になっていると考えよう。
その7 プログラミング ~電装工事~
お風呂やガスコンロの設置、システムキッチンなどの用意はプログラマーが行う。
内装工事と平行して行うのが一般的だが、内装が終わってから行う場合もある。
これはデザイナーが行える場合もあるが、プログラマーやフロントエンドエンジニアと呼ばれる別の人が作業していると考えるのが一般的だろう。
また、土地の用地を行っている人と同一人物である可能性が非常に高い。
その8 納品 ~完成~
やっと家が完成した。もう工事を行っていた人は現場に居ない。
ただ、実際に家に住み始めてると、ちょっと不便な事や直してほしい箇所も目につくかもしれない。
もちろんちょっとした物は対応してもらえるだろうが、完成してからフローリングの色を変えてくださいとか、屋根の色を変えてくださいとか、そんな無理強いをするのはやめたほうがいい。
設計図をちゃんと確認しなかったのが悪かったということで、次回のリフォームのために貯金しましょう。
その他 SSL対応 ~法務局に登記~
もしも建てた家で商売をしたい場合、第三者に変な家で無いことを証明してもらう必要があるかもしれない。
これは結構な費用がかかるのだが、法人として商売をするのであれば、法務局で登録税払うよね?っていう感じだ。
その他 WordPressテーマの購入 ~パッケージ購入~
ここ数年でこの話が非常に多いのだが、既にできているデザインから家を選ぶということができる。いわゆるWordPressのテーマだ。
これを選択した場合、デザインの工程がほぼなくなり、コーディングの工程もかなり減るので安価で家を建てることができる。
しかし、既に完成されたものなので、あまり大きな変更を加える事ができない。
あまりにも大きな変更を加える場合、完成品をリフォームするような作業が必要になり、無意味になる。
言いたかったこと
このような流れでスムーズに家を建て、みんなが喜んでいるような状況になれば、幸せなんだ。
もしも工程を無視したり、作りなおしが発生するような場合、なんとか企画の段階で提示された金額で納品までいけるかもしれないが、次に新しい家を建てるときに、そのつけを知らない間に乗せられていたり、そもそも請け負ってもらえない事態にもなりかねない。
しっかりと事前知識をつけてから家を建てる必要があるし、ショッピングモール(ECサイト)なんかを作る時は、とんでもなく大変な話なんだ。
以上。