室内の二酸化炭素濃度を計測してみた話


やぁみんな、明けましておめでとう。

オレは31日からずっとゲームをしている素晴らしい正月を過ごしているんだ。
ところで二酸化炭素濃度の話とか興味ないか?

事の始まり

記事のタイトルのとおり、室内の二酸化炭素濃度を計測した話なんだが、なんでそんな事をしようと思ったかということを語らせてほしい。

大きな理由としては3つある。

  1. 奥さんがガスコンロを使うときに換気扇を回さない
  2. 家で仕事をしているため、快適な環境で作業を行っているのかを確認したかった
  3. 何分間換気すれば良いのかを把握したかった

まず1つ目の話なんだが、これにはワケがある。

本州の人たちは想像しにくいと思うんだが、北海道には換気をしなくても使えるガスファンヒーターと灯油ファンヒーターが存在する。これは外の空気を取り込んで燃焼させていると思うのだが、ほとんどの家で標準装備されている。

うちのガスファンヒーターだとこんな感じだ。

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本州の家でそんな事をすれば、数時間で酸欠になり頭がぼーっとしてくる。

また、熱交換器(ロスナイ)という不思議な換気設備がある家があり、それのおかげで意識的に窓を開けて換気を行わないといけないタイミングが非常に少ない。そのため換気に対する意識が低い人が多いんだと思う。これは奥さんに限らず、北海道で出会った人たち全般に感じることである。みんな口をそろえて「換気したら寒い」という。そしてオレのことを空調厨と呼ぶ。

地域差はあるかもしれないが、本州の人は小学校や中学校でブルーヒーターを使うときに、換気に対する教育を結構されたんじゃないかと思う。

2つ目と3つ目の理由はそのまんまだ。オレも奥さんも頭をつかう仕事をしているため、二酸化炭素濃度は非常に重要な要素だ。この値でデザインやプログラミングの作業効率が大きく変わるのでは無いかと思う。

二酸化炭素濃度を計測できる機器

ところで二酸化炭素濃度を家で計測した事がある人ってどれくらいいる? オレの周りでは一人しか知らない。

そもそもこの話のきっかけになったのが、netatmoというIT系ガジェットだ。

超簡単に説明すると、スマートフォンと連携する百葉箱のようなガジェットだ。こいつに二酸化炭素濃度を計測できる機能が備わっている。

まぁオレも一応IT系の人なので、このガジェットが凄く気になったのだが、オレも奥さんも家に居るときにスマホなんてほとんど見ない(PCファースト)ため、スマホへの通知では使いにくいと判断し、このガジェットは買わなかった。

代わりに買ったのがこれ。機能としては二酸化炭素濃度の表示と結構な音量のアラームがなる。

結論から言うとこれ以外の選択肢がほぼなかった。他の機材は専門業者が使うようなデザインの機器が多く、リビングに設置するにはちょっと格好悪かった。

二酸化炭素濃度だけの話をするなら、netatmoよりも計測範囲が広く、計測も2秒おきに動いているようで使い勝手が良さそうだった。

開封の儀

写真を撮ってみたものの、中身は至ってシンプルだった。

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大きさの比較のためにiPod Touchを写している。

想像していたものよりも大きかったという感じがするな。

二酸化炭素濃度の話

これを使って二酸化炭素濃度を計測していくわけなんだが、そもそも二酸化炭素濃度がどれくらいでどうなるかという知識が無いため、事前に調べておいた。

正確な情報は各自で調べて欲しいのだが、大雑把に言うと下記のような感じだ。

  • 400~600ppm 市街地外気
  • ~700ppm 室内としてはとても良い環境
  • ~1000ppm 室内としては普通で、ビルとかオフィスではこの値未満になっていないとダメ
  • 1500ppm 小学校とか中学校はこれ以下になっている必要がある
  • 5000ppm これ以上の環境で労働をしてはいけない 閉めきった自動車の中はこれに近いらしい

人体への影響は

  • 1000ppm 思考力に影響し始める
  • 2000ppm 眠気を感じる人が出てくる
  • 3000ppm 肩こりや頭痛を感じる人が出てくる
  • 3000ppm以上 長時間この空間にいると健康に危害が出てくる

つまり1000ppm以下であればよさそな感じだな。

実測

この手の商品を買ったら直ぐにレビューを書きたいんだが、今回は実際に計測してみて感じたことを書きたかったので、半月ほど経過してからの記事なる。

初計測時の値がこれになる。

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普段通りに生活を送っていると、だいたい700~800ppmくらいで推移していて、正常な空間である事がわかった。

次に閉めきった部屋でガスコンロを使ってみると、直ぐに1500ppmとかになった。その後1時間くらいあとに計測したのがこれ。

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正常値だ。この間、換気を行っていないので、部屋全体の二酸化炭素濃度が上がったことがわかる。

次に全力で換気(寝る前窓全開8時間)したあとの二酸化炭素濃度がこれ。

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真冬に8時間も換気を行ったので室温が8℃になっているが、二酸化炭素濃度は外気とほとんど同じになっていて、完全に換気が出来たことが分かった。

 

この機材を買った3日後、12人の妹たち… じゃなくて12人の大人が我が家に集まるというクリスマス的なイベントが発生したのだが、そこでの計測が非常に面白かった。

どんな感じかというと、ずっとこんな感じ。

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ちなみに12畳のリビングがエアコン、6畳の部屋がガスファンヒーターという二部屋分散で12人が居た。2000ppmを超えているので、眠気を感じ始める人がいたはずだ。というかあからさまに空気が悪かった。

クリスマス的なイベントという事で、ガスコンロで料理をするために換気扇を回したりしていた時間が多かったのだが、うちの換気扇ではどうやっても2000ppm前後でしか推移しなかった。つまりこの人数に対して換気能力が足りてなかったということになる。

普段なら真冬にもかかわらず窓を全力で開けるところなんだが、女子が多かったため遠慮して換気扇だけにしていた。それでも下がらなかったのだ。

この後、みんなが帰った後に家中の窓を全開にしたところ、15分ほどで正常値に戻った。

結論

  • 普段から換気に気をつけている我が家では、そこまで二酸化炭素濃度が酷くなかった
  • ガスコンロが生み出す二酸化炭素の量はかなりあるので絶対に換気をしないといけないということ
  • 空間の広さと換気能力でその空間に滞在できる最大の人数が存在するということ。狭いオフィスでは二酸化炭素濃度が高いかもしれないし、それのせいで生産効率に影響しているかもしれない
  • 我家の場合、8時間の本気換気する必要はなく、15分くらいの本気換気で良かったということ

ちょっと値段は高いんだが、わりと長期間使えそうな機材に感じたし、暖房の熱効率や仕事の作業効率などを考えると良い買い物だったと思う。

以上。