今年からフリーランスになるIT系の人に知っておいて欲しい7つのこと


やぁみんな、元気かい?
オレはなんか色々大変な感じさ!

ところでフリーランスになろうと思ってる人はいないかい?
なぜかオレの周りでは個人事業主になる人が結構いるんだ。

今日はそういう人たちに知っておいて欲しい7つのことについて書いてみようと思う。

なお、最初から会計事務所のお世話になる予定の人は、そっとこのページを閉じてください。

あと先に謝っておくけど、オレは税理士でも会計士でもなんでもない、ただのWebプログラマーだから、適当なことを書いてるって箇所もあるかもしれない。

1. 開業届は超簡単

学校を卒業し、そのままサラリーマンをやってきた人からすると、フリーランスってなんかよくわからないけど凄いっていうイメージがあったりすると思います。

フリーランスになるということは、何も難しいことはありません。フリーランスになるという事だけであれば、「今日から仕事をしてみる!」と、自分自身で言ったその日からフリーランスになったといえるでしょう。

ただ、国に黙って収入を得続けると脱税になるので、フリーランスになったことを役場に伝える必要があります。これが開業届です。

役場と言っても市役所ではありません。税務署に行く必要があります。管轄の税務署を調べましょう。

税務署に行って「個人事業主をやり始めたんですけど」って言えば直ぐに話が通じるのですが、税務署に行く前に以下の3つを決めておく必要があります。

  • 屋号
  • 職業
  • 申告方法

屋号っていうのは会社名みたいなものと思ってください。ちゃんと考えてから税務署に行きましょう。

職業は何に使われるのかちょっとわかりませんが、いきなり職業をかけと言われて困惑しないように考えておきましょう。(プログラマとかデザイナーとかで良いと思います)

ちなみに記入用紙はこんな感じです。

個人事業の開業・廃業等届出書(PDFファイル/237KB)

見てわからない箇所は税務署の人が説明してくれるので、特に深く考えなくてもいいです。

申告方法は次の話で説明します。

2.白色申告・青色申告(単式簿記)・青色申告(複式簿記)

フリーランスを目指す人であれば、確定申告という言葉を聞いたことがある人が多いと思います。これは今年いくら儲かったかという事を税務署に届けることをいうのですが、この申告の方法が3つあります。

簡単な図にするとこんな感じです。

申告方法

白色申告の場合でも単式簿記という経理をする必要があるのですが、実際のところ税務署に帳簿を提出する必要がなかったので、自己流のおこづかい帳やExcelでの金銭管理程度でも問題なかったと思いますし、それが白色申告の大きなメリットでした。

しかし確定申告の方法が今年からかわり、白色申告の人でも帳簿への記帳(単式簿記)と、それらの保存(7年間)が青色申告の人と同様に義務となりました。そのため、適当な金銭管理(表現が悪いですが)でも良かったという白色申告最大のメリットがなくなり、白色申告を選択する意味が全くなくなりました。

青色申告にするためには青色申告承認申請書を書く必要があるのですが、開業届のような紙を1枚提出するだけなので何も難しくはありません。

上の表の中で難しい部分を分けて説明していきます。

3.青色申告の控除

控除という言葉は経理作業や税金関係の事を調べているとよく出てくる単語です。ただ、ずっとサラリーマンだった人からすると全く意味が分からないという人もいるかもしれません。

簡単にいうと、65万円控除の場合、最終的な利益から65万円差し引いたものが課税対象の利益になるとう事です。仮に年収65万という悲しい状況であれば、収入が0円とみなされますので、無税になります。

法人を相手にしている場合は、これと合わせて結構な額の還付金がもらえたりしますね。(余談ですが、初めて青色の確定申告をした時は8万円くらい還付金もらいました)

弥生会計のサイトで見やすい表があったので、どれくらい変わるかを確認してください。(月10万円儲かったと想定してます)

個人事業主のかんたん税金計算   個人事業主の確定申告情報

4.赤字の繰越

フリーランスで赤字が出るということは、貯金を切り崩して生活をするという状況と同じになると思いますが、初年度であればそういう状況も発生してしまうかもしれません。

この時に赤字の繰越ということを行うと、次年度の税金が安くなります。

分かりやすい例を出すとすると、今年200万円の大赤字だったとします。白色申告の場合、次年度の利益は次年度の利益として容赦なく税金を取られますが、青色申告の場合は繰越控除という事ができます。

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5.単式簿記と複式簿記

ここまでで青色申告のメリットは何となく分かってもらえたと思いますが、青色申告の10万円と65万円控除の差である、単式簿記と複式簿記について説明してみます。

単式簿記と複式簿記の根本的な違いは、帳簿(ちょうぼ)が単数なのか複数なのかという事です。

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少し難しい感じになってきましたか?

具体的にどういう仕訳を行うのかを見てみましょう。

例えば、6月15日に1万円の成果物を納品し、その請求書を6月末日付、振込期限と7月末日とするような取引があったとします。その場合、単式簿記だと現預金出納帳に対してこんな感じになると思います。
(源泉徴収と事業主貸に対する振替伝票の話はここではしません)

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簿記の話をし始めると講習会になってしまうのでここでは詳しく説明しませんが、ようは現金(預金)が増えた時にだけ記載すればいいので、非常に単純明快です。

 

これが複式簿記の場合、こんな感じになります。

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一気に難しい感じになりました。

 

「これって、65万円控除の青色申告をしている人はみんなやってるの?」

はい、みんなやってます。

ただし、実際には会計ソフトがあるため、この図のような動きを意識しないといけないことはないでしょう。

6.会計ソフトを使おう

さて、5つ目の項目で複式簿記に対する障壁を感じた人がいると思いますが、会計ソフトを使うことでこれらの作業は全く難しいものではなくなります。

簡単にいえば、HTMLの知識がなくても、Dreamweaverがあればホームページ作れてしまうような感じです。

会計ソフトは大きくわけて、ソフトをインストールするものと、クラウド上で管理するものの2つがありますが、ソフトをインストールするものはほぼMacでは動かないので、このブログを見てくれている人たちにはオススメできないかもしれません。

クラウド会計にも色々あるのですが、有名どころで言えばfreeとマネーフォワードでしょうか。両方とも、銀行口座との連携や請求書との連携があるので、例えば5で書いたようなものであれば、そもそも仕訳帳に仕訳を入力する事もありません。請求書を作成したときに、自動的に売掛金が仕訳され、銀行口座に振り込まれた時点で普通預金の仕訳がされます。

個人的に使っているのはマネーフォワードなので、ここはマネーフォワードをオススメしておきます。

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こういうソフトを使えば複式簿記でも簡単なので、これからフリーランスになる方は65万円控除の青色申告を選択しましょう。

記事のタイトルに「IT系の人」というのを混ぜたのは、このクラウド会計がITっ子向きな感じだからです。

7.個人事業主用の口座を開設しよう

この話は一昔前までは賛否両論あったと思うのですが、今はマネーフォワードやfreeなどの口座連携があるため、普段使っている口座にお金を振り込んでもらうようなことはやめたほうがいいです。というかかなり計算辛くなると思います。

例えば、北海道であれば北海道銀行と北洋銀行の2つの口座を持っているという人が結構いると思うので、どちらかの残高をゼロにして個人事業主用の口座に使っても良いですし、両方使っていて新規に口座を開設するという人であれば、楽天銀行の個人ビジネス口座がオススメです。

楽天銀行の何がどうオススメかというと、振込手数料の安さと、口座名義に屋号を混ぜれるということです。

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屋号を混ぜれるというのは、例えば殆ど個人名を出さずに「○○デザイン」みたいな名前で活動していた時に、振込先が個人名だと相手の方がちょっと混乱するかもしれません。口座名義に屋号が入っていると、そういうトラブルもないでしょう。ただし、振込詐欺の防止のため、屋号だけの口座名義にはできないようになっています。

開設には税務署でもらった開業届の控えが必要になりますので、開業後にしか口座を開くことができないことに注意してください。

まとめ

フリーランスになるのは簡単なんですが、お金周りのことはきちんと把握してからやったほうがいいですよ。